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三和区の田んぼに特別天然記念物「コウノトリ」飛来(上越市三和区)

2021.8.26

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幸せを運ぶ鳥「コウノトリ」

上越市三和区の田んぼに8月22日(日)、絶滅危惧種で国の特別天然記念物「コウノトリ」が2羽飛来しているのが確認されました。

8月22日(日) 上越市三和区越柳

上越市三和区越柳の田んぼで撮影されたコウノトリです。22日(日)午前9時30分ころ、越柳に住む池田一美さんが、農作業のためトラクターで移動中に2羽を見つけ、スマートフォンで撮影しました。池田さんによりますと、2羽はアオサギなどと一緒いましたが、サギよりも体が大きく、足が長いことに驚いたといいます。「ひょっとしたらコウノトリでは」と思い、撮影したということです。2羽は人に気付いても逃げることはなく、しばらくの間じっとしていたということです。池田さんは24日(火)も付近でコウノトリを目撃しています。

上越科学館の永井克行館長よりますと、写真の2羽はコウノトリで間違いないということです。ただしこの2羽がつがいかどうかについては、雄雌で明確な違いが見られないため、写真だけではわからないということです。

上越科学館  永井克行 館長
「私自身も東頸城の田んぼでコウノトリを見かけるようになった。頻度が増えている気がする。自然繁殖がうまくいって全国的に数が増えているのではないか」

池田一美さん
「以前もこの辺りにコウノトリが飛来したと聞いていた。まさかとは思ったが、驚いた。コウノトリに出会え、何かいいことが起これば・・・」

この地域には、今年の3月にもコウノトリが飛来しています。また同じころ、大潟区潟田などでも目撃されています。

コウノトリは絶滅危惧種で、全世界で極東だけにおよそ2000羽しかいないといわれています。日本では江戸時代、どこでも普通に見られる鳥でしたが、乱獲や湿地の減少などにより、昭和46年に一度日本から姿を消しました。その後、兵庫県などが野生保護復帰プロジェクトとして保護、繁殖、放鳥に取り組んできました。

兵庫県立コウノトリの郷公園によりますと、識別できた個体で、野外に生息するコウノトリは7月末時点で257羽です。コウノトリの飛来は去年8月の時点で北海道、沖縄を含む全国47都道府県、485市町村で確認されています。

コウノトリの郷公園の伊東真香さんによりますと、コウノトリが定着するには1年を通してエサがとれる環境が大事で、コウノトリが良いエサ場と認識すれば長期滞在するようになるということです。その中で連れ添う雌雄が現れると、定着から繁殖に至る可能性が出てくるそうです。

<新潟県内 目撃件数>
 2017年    3件
 2018年    6件
 2019年    3件
 2020年  10件
 2021年  14件

関連記事(上越妙高タウン情報2021年3月):三和区の田んぼに絶滅危惧種「コウノトリ」飛来!

まちあるき